作家の心 童貞の心

作家志望

 

僕の友人に作家の卵の人がいる。その子は元々友達の友達で一緒に御飯に言って息があった。

初対面にもかかわらず、僕の心は開きまくっていた。

「制服が嫌い。」「手酌する意味がわからない。」「お土産に対するつまらないものですが、っている?」

とか隠してきた、本音がバラバラと出てきた。

そうすると「りき君は童貞やんなl!」と言われた。

「いや、童貞じゃないですよ」と言い、話は流れた。

僕たちは連絡先を交換し、後日2人で飲みに行った。

僕が店に入ると、その子は一人で飲んでいて、出来上がっていた。

その子は「あっ、童貞だ!!」と叫んでいた、酒臭かった。

二人で合うときはいろいろな議論を交わした。

そして僕は、またまた「童貞やなぁ。」と言われた。

僕は「何度も言うが童貞ではないですよ」と反論した。

「ちゃうねん、字義どおりの童貞じゃないんだよ」

その子は続けて「りき君は、色々なことを経験してきて。それってつまり、いろんな女の人を抱き続けているはずなのに、毎回毎回、これで良いのかな?とまるでファーストタッチのように話すから童貞ぽいんだよ。」と言われた。

僕は、手酌をするのが苦手だった。同期の人はすすんでやっていたが、何故か媚びている気がして嫌だった。手酌している同期にも媚びているなぁと思っていた。多分自分で思うことが、自分の行動を狭めているのだと気づくのは、もう少し後だった。

 

「りきくんは、私達からすれば、そんなの常識じゃん?と思うようなことにも平気で驚いている。

それって普通の人たちが一番最初に忘れてしまうようなことだから、」と説明してくれた。

なるほど、童貞とはそういう意味だったのか。と驚愕した。字義どおりに捉えていた自分を少し恥じた。そして全てにおいて敗北を感じた。勝ち負けなどないとは思うが。

 

そして初めて僕はこんな人になりたいと思ってしまった。

 

そして僕は「言葉をうまく扱えるようになりたい」とその作家に言いながら手酌をした。

「私なんかまだまだだよ。でもね、私も君の発言の言葉一つ一つに教養の高さに驚くこともあるよ?りきくんの話はいろんな映画や歌詞・本の一文を引用して人に伝えているよね。それってすごいことなんだよ」

 

嬉しかった。僕は恥ずかしいので誰にも言えずにいたが秘密を二度目ましての人に見破られてた。

それを人に気づかれたのは、初めてだった。

 

そしてまた僕は、敗北を喫した。それにきづけるということは、その作家も僕と同等、いやそれ以上に教養があるということだから。

みぞおちにストレートをくらい、立て続けにアッパーを食らわされた感じだ。

 

そして小説の書き方やいろんな話を聞いた。

 

僕は、捕食動画を見るのが好きだった。

ライオンがガゼルを捕食する映像を見た。ガゼルが可愛そう、ライオンは悪いやつと安直な考えを持っていた。

しかしある日、ライオンのドキュメンタリーがテレビでやっていた。小ライオンが飢えている、

そこにたまたまガゼルがやってきて、小ライオンたちにとっては、命が救われた瞬間だった。

それを見て衝撃を覚えた。「うわぁ、嫌なものを見た。ライオンが悪者ではないじゃない。」

と思ったのだ。ガゼルを主役に小説を書くのであれば、ライオンがなぜ、ガゼルを狙うのかにもフォーカスを当てて書くのが、小説だ。

 

これを考えてから、世の中の犯罪の見方が全て変わった。加害者が悪いのはもちろん、なのだが。

なぜ加害者がそのような行動を起こしたかも想像するようになってしまった。

作家への第一歩だ。とその子は言っていた。

 

話は恋愛の話に移り変わっていた。

その子は「私は自分の誕生日に牛丼屋でも許せるタイプだ。」と豪語し始めた。

その意見に対し、僕は「そんな人はいない。いたとしても、1万人に1人の割合」といった。

「視野が狭い!私の周りにはそんな人ばかりだ!譲っても10人に1人の割合だ!」

「それはない、断じてない!!」と水掛け論になっていた。

そして最後に「まぁ、童貞の意見だもんな」

その発言にはメタファーなんて一切なかった。